季節は移り冬から春へ
星座も規則正しく春の星座が天空いっぱいに広がり冬の大三角形から春の大三角形が見える季節になります
今回は春の大三角形を探します
三角形の頂点の星
関わる三つの星座と三つの恒星
- うしかい座
- おとめ座
- しし座
そしてそのカギとなる三つの星が
- アルクトゥールス(うしかい座)
- スピカ(おとめ座)
- デネボラ(しし座)

アルクトゥールス(赤丸)は1等星でややオレンジっぽく輝き、うしかい座と言う星座名でありながらその意味は「熊を追うもの」です
近くにはおおくま座があり、それをずっと追いかけているのです(黄矢印のように)
4月、5月頃までは東の空からほぼ天頂を目指して高く上ってくるというイメージです
ただ21時以降の観測だと天頂近くから徐々に西に移動する時間帯になります
うしかい座のα星のアルクトゥールスは約36.8光年という距離にありますが、
春、この季節に天高くに明るい星が見つかればほぼこのアルクトゥールスでしょう
なぜなら1等星の中でも0等星に分類されるほど明るい1等星だからです
日が暮れるPM7時頃に高度20度から30度位に昇り、11時頃には60度から70度の位置まで高く昇ります
(水平線が0度で天頂90度です)
ちなみにラテン語の読み方によってはアークトゥルスやアルクトゥルスと言われることもあります
和名としては、麦の穂が実り収穫のころに良く見えるので「麦星」と言われていたそうです
アルクトゥールスはほぼ天頂近くを東から西へ移動しますのでそこから南(地平線)側へ目を移すともう一つの輝く1等星が「おとめ座のスピカ」です
この「おとめ座のスピカ」と「うしかい座のアルクトゥールス」は夫婦星とも呼ばれています
そのアルクトゥールスとスピカを一辺として三角形をイメージして同角度で南西方向に目をやると次の星「しし座のデネボラ」を見つける事が出来ると思います
デネボラはししの尾と言う意味で正に「しし座の尾」の星です
しし座についでは下記をクリックして「しし座…」を参照願います
もう一つ
アルクトゥールス(うしかい座)とスピカ(おとめ座)を探す方法として北斗七星の柄杓(ひしゃく)の柄の部分を延ばすとアルクトゥールスにつながり、更に延ばすとスピカまでの曲線となります
これが春の大曲線です
大曲線については下記の「春の大曲線…」をクリックして参照願います
三角形をイメージすると
「アルクトゥールス」から地平線に近い方向に「スピカ」が見つかると思います

デネボラは2等星でやや見つけにくいですが、アルクトゥールスとスピカの2つの星が先を行く「しし座のデネボラ」を東から西へ追いかけているイメージで三角形イメージして探して見て下さい
アルクトゥール(上赤〇)とスピカ(下赤〇)のちょうど真ん中辺りから右(西)側方向へ目をやると(緑破線—)矢印の先に「しし座の尾っぽのデネボラ」が見つかると思います
その三つの星をあなたの心の想像力で結んで三角形をイメージしてください
大きな正三角形が夜空に見えてくることでしょう
それが春の大三角形です

個人的に春の大三角形は冬、夏と比べると少しクッキリ、ハッキリしていない…と感じてしまうのはやはり1等星と2等星の輝きの違いなのでしょうか
それでもう一つの1等星であるしし座のレグルスを2等辺三角形の頂点として春の大三角形と呼んでいるところもあるようです
南の空高くに輝く明るい星(アルクトゥール)が見つけにくい人は、ぜひ北斗七星の柄杓(ひしゃく)の柄の部分を延長させて明るい星1等星(アルクトゥール)を見つけて下さい
うしかい座のアルクトゥールが見つかればおとめ座のスピカ、そしてそこからしし座のデネボラを探して是非大きな春の大三角形探しに挑戦してみて下さい
夜空に三角形を描けたときに心が「オー!」になって嬉しくなりますのでぜひお試しを!