皆さんは日周運動をご存じと思います
地球の自転運動により天体が東から西の方へ移動しているように見える現象です
つまり星は地球の西から東への自転運動により、東から西へ1時間に15度ずつ回転運動しているように見えるという事です
動かない星、北極星
なぜ北極星は動かない
北極星はちょうど地球の北の極の延長線上の遠く遠くにある星であるからです
つまり地球は北極、南極の極を軸に自転しているのでその軸上にある北極星は止まって見えている

イメージ図
地球の北極軸の延長線(赤矢印)にある北極星(黄色の☆)を中心に日周運動している周辺の星をイメージとして描いているものです
北極星は止まって見えるが他の星は時間と共に動くため点ではなく線として描かれている
北極星は動いている
実は北極星は微妙に動いてます

えっ!さっき動かない星と…
なぜなら天の極と北極星が約40分(1度弱)ズレているからです
「歳差(さいさ)」と言う現象で長い年月をかけて少しずつ変化している訳です
ちょうど独楽(こま)の止まりかけの首振り運動のように地球も自転軸が約2万6千年で一周する首振り運動をしているからです

イメージ図
独楽(こま)が地球とすると現在北極星が黄色の☆星とすると1万2千年程で夏の星座「こと座」七夕の織姫星ベガ(緑☆)が北極星になっているようです
人間の一生の間では北極星は1つだけですが、
SF映画のように過去の記憶を持って生まれ変わってくるか、タイムトラベルでも出来れば約2千5百年後にはケフェウス座のγ星が北極星になり約8千3百年後にははくちょう座のデネブそしてこと座のベガが北極星となり、長い長いリレー競争のバトンパスのように北極星の移り変わって行く姿が見れるのかも知れません
特にデネブやベガは1等星なので北極に輝くのを想像するだけでワクワクしてまたその頃に生まれてこようと思います(笑)
人を救ってきたポーラ・スター(ポラリス)
北極星…英語では「ポラリス」や八神純子さんのヒット曲「ポーラー・スター」とも言われます
その曲のなかの歌詞に「とび越える勇気をくれた」「強く導いて欲しい」とポジティブな勇気を与えてくれそうな…
そして「北の空高く 輝けポーラスター」と続く八神さんの高音の心に響く歌声…星座好きにはもう大好きな元気をくれる曲です

実際、ポーラスター(北極星)は、昔航海上の重要な目印であったと思います
特に今のようにジャイロコンパスやGPSでのサテライトコンパスが無かった時期は船上で羅針盤が頼りだったでしょう
しかし羅針盤の故障や何もなくして漂流したなどの時は北極星は方角の目印として進むべき方向を導いてくれるものであったでしょう
本当に沢山の人が方角を見失った時に夜空を見上げ北極星のお陰で助かったことでしょう
またわたしにも経験があるのですが、子供の頃に山中で方角が分からなくなった時北極星や星座は下山の方向を示してくれて助かりました
北極星や星たちに感謝です
意外と大きい北極星
北極星は意外と大きく太陽の約46倍ある大きな構成です
太陽の2200倍の光で輝いているのですが地球から432光年と遠くにあるため2等星として確認できる程度です
ちなみに1光年は光が1年かかって進む距離です
光は1秒間に約30万キロメートル(km)進みます(1秒間に地球7周半)
つまり今見ている北極星の光は約432年前のものを地球上で見ているという事です
ぜひ北の夜空にそのような天の極からほんの少しズレて動くが、頼もしい北極星(ポラリス)を探してみて下さい
そして広大な宇宙での北極星の長い長いリレーバトンパスと自然の凄さを心に感じてください