水星

星のTomoちゃん

水星

地球より内側の軌道で太陽を周ている最も小さな惑星です
水星の直径は4880Kmで8惑星の内で最も小さいながら太陽の周りを急ぎ周っているのです
地球を野球の硬式ボール(約73mm)とすると卓球のピンポン玉(40mm)より少し小さいくらいの大きさになります

水星の不思議世界

公転周期と自転周期

水星は公転周期約88日で太陽の周りを回っています
そして自転周期は約58.65日です
非常に珍しい回転の仕方で、公転周期:自転周期がちょうど2:3の共鳴になっており太陽の周りを2回周る間(176日)に自転を3回(176日)する
太陽が昇って、再び同じ位置に来るまで(太陽日=太陽がその星の空で同じ位置に戻ってくるまでの時間〔地球は24時間))が、水星は176日です
つまり、水星の1年は約88日で、1日が約176日あると言う事です

太陽に近く灼熱地獄か?温度差600°

水星は太陽に近いのでずっと灼熱地獄かと思われますが、
この公転と自転の周期により、昼間が88日、夜が88日続きます
この為、昼間は約430°の灼熱地獄ですが、逆に夜はマイナス180°の極寒になります
水星にはほとんど大気が無く海もないため、地球のような温室効果や保温効果がなく、このように昼間は灼熱、夜になると放射冷却でマイナス180°と温度差約600°となります

氷の存在

水星は赤道傾斜角(自転軸の傾き)が8惑星の中で一番小さく約0.027度、つまり公転面に対してほぼ垂直に自転をしている
地球は約23.4度傾いている為、太陽の当たる角度や時間が北半球と南半球で変化するので四季がありますが、水星はほぼ傾きなく直立しているのでほぼ季節変化が無いことになります
そしてこの公転面にほぼ垂直に自転軸があるため、水星の極地(北極と南極)にあるクレーターの底などに永久影と言われる太陽光が全く当たらない場所があります
この永久影は約マイナス180度となり、運ばれてきた水蒸気などが凍結してとなっているようです
この運ばれてくる水蒸気などは、彗星や小惑星の衝突で彗星などに含まれた氷や固体微粒子、有機物が降り積もることが供給源となっているようです
この氷の存在は1991年に地球からのレーダー観測で発見され、当時はまだ仮説の段階であったのですが、2012年NASAの探査機メッセンジャーが水星を周回軌道から観測し氷の層の存在を確認しました

見つけ辛い水星

水星は太陽に非常に近いため、日没後直後や日の出前のわずかな時間でしか見ることが出来ません
あの有名な地動説を唱えたコペルニクスでさえ生涯に渡って水星を見れなかったと言う逸話が残っています

水星の外側にある金星でさえも地平線から近い位置で輝くが、水星は更に地平線近くで最大高度でも28°程度、通常はほぼ20°以下なので、日没後は西の空、夜明け前は東の空が開けていないと見ることは困難と言えるでしょう
水星も金星と同じく内惑星であるので真夜中には見る事ができません
しかも天体で3番目に明るい金星と比べて水星の明るさは、マイナス2等級以下(-1.2~-1.0等級ほど)なので非常に見つけ難いと思います
太陽に近いので低空でもあり、まだ深夜のように暗くない空なのでよけいに見辛くなるという条件下で水星を肉眼で見れた人はラッキーと言われるくらいです

満ち欠けする水星

金星と同じように水星も内惑星であるので、満ち欠けします
ただ、小さく太陽に近くぼんやりとしていて観測は非常に困難です

まとめ

水星の特徴や不思議な面白いところをマトメると以下のようになる

  • 8惑星の中で一番小さく、そして一番早く太陽の周りを回っている
  • 公転周期と自転周期が2:3共鳴となっている
  • 水星の1日は1年より長い
  • 水星は昼間88日、夜88日でその温度差は600°になる
  • 水星は公転面に対して8惑星中最も垂直に自転している
  • 極地にあるクレーター奥深くは、永久影となり氷の存在がある
  • 日の出直前の東の空と日没後すぐの西の空、地平線の近くにあるので見つけるのが困難
  • 水星も満ち欠けしている

満ち欠けの事や、夜中に見る事ができない詳細は、同じ内惑星の「金星」のところで記載していますので是非そちらもご参照ください

非常に見つける事が困難な水星ですが、逆に見つける事が出来ればラッキーですので挑戦してみてください
※望遠鏡や双眼鏡での探索は、常に水星の近くには太陽がある事を忘れず目に気を付けてください






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