レモン彗星(C/2025A6)
レモン彗星発見
2025年1月3日アメリカアリゾナ州のレモン天文台で発見され、(C/2025A6通称レモン彗星は)最初は小惑星と思われたが、その後彗星である事が分かった
それがなんと公転周期が約1350年で回っている彗星だというから驚きです
2025年いつ頃楽しめるか
10月いっぱいは楽しめそうで11月前半でも条件が良ければ見えるという事です
当初そこまで明るくならないと思われていたが、
最近の予測では、明るさ(等級)は4、5等級になる可能性があるようで、光害のない夜空だと肉眼でも見ることが可能になるかも分かりません
明るさがどのくらいになるかが予測通りなのか…と思われるのであれば双眼鏡(7×50程)があれば安心ですし、より楽しめるでしょう
10月上旬は明け方
10月前半は夜明け前、北東~東の空の10度~40度の位置、北斗七星の東側あたり
お住いの地域や観測場所によって方角、高度に少しズレがありますので、その日の最新の情報を確認されることが望ましいです
ただ7日前後が満月で夜明け前5時30分頃まで西の空にあるので天空が月光で明るくなる為、この淡い光の彗星は見辛くなると思われます
10月7日日の入りは17時30分頃、そして翌8日朝の6時頃が日の出となります
満月である7日の月は、17時30分頃東の空に現れ、翌朝8日の5時40分頃に西の空に沈みます
ほぼ夜間中、満月の光は夜空を照らすことになると思いますので、暗い彗星の光を探すには適したタイミングではないという事です
10月下旬(10月21日頃から日没後に見ごろ)
2025年10月下旬~11月初旬
10月21日火曜日が最も地球に接近し、しかも北半球から見るのには好条件という事です
それはちょうどこの頃が「新月」だからです
月光が無く、雲無く天気さえ良ければ絶好の観測日となります
彗星は太陽にかなり近く、夕方西の空(北西~西)の日没後(18時前後)に高度10度~30度程度の低い所を探し見つけてください
条件良い光害のない暗い夜空、西の地平線が開けている場所であれば肉眼でも見つけられるかも分かりません
彗星を肉眼で見ることが出来ることは本当にワクワクするようなことです
この頃西の地平線近くに「うしかい座」の1等星アルクトゥールスが見えれば、そのすぐ上辺りにレモン彗星が見えるはずです
まだまだ見えるか11月
11月初旬~11月中旬
この間彗星は、徐々に西から西南西の方向に移動しながら、後半になるほど薄い光となり消えて行きます
日没後地平線の近くになりますから、障害物がなく北西~西~南西が開けた場所での観測が望ましいです
観測場所の条件さえ良ければ11月中旬頃まで十分楽しめるでしょう
ただ5日前後は、太陽が西に沈む17時30分頃には、満月近い月が東の空にあるので、淡い光の彗星の観測には難しいかもわかりません
この秋の天体イベントのひとつ、ぜひレモン彗星を観測してみて下さい
狙い目は、やはり新月であって、地球に一番近づく10月21日~月末頃かと思います
良い天気である事とレモン彗星の等級が4等級以下に明るく輝くことを祈ります
念のための「双眼鏡」のご用意をお忘れなく
追記として
21日が近地点通過日なので、その日がベストと思いますが、双眼鏡40mm~50mm口径の倍率は7~10倍位の準備が良いでしょう
昨日、50mm7倍でわずかに見えたので50mm16倍で見ましたが彗星を視界にとらえるのが大変でした
これは倍率が上がれば視界が狭くなり微妙な揺れが影響します
天気が良く西の空に雲がない条件の良い日に観察するのが良いので
18日頃からでも、18時頃に日没後に空が暗くなり地平線から高度20°(拳縦に2つ)ほどが見える条件でないと見つけ辛いでしょう
ただ北西~西~南西と開けた条件の環境があるならば、双眼鏡で観察可能でしょう
りょうけん座の3等星コルカロリの上方にいます
この3等星が見えれば彗星を見つけ易いです

もし3等星が見辛い環境なら、
うしかい座の1等星アルクトゥールスは見えるでしょう
アルクトゥールスの右(北側)に北斗七星が分かれば柄杓(ひしゃく)の柄の一番端(アルカイド)、もしくは2つ目の二重星として有名なミザール(アルコル)とアルクトゥールスのを結んだ真ん中辺りに彗星がいます
ただ、時間と日にちによって移動しますので注意です
時間が18時頃(暗くなって)から遅い時間になるほど彗星の高度が下がっていきます
また、同じ時間であっても18日頃はコルカロリの上方(ミザールとアルクトゥールスの真ん中辺り)に居ますが、1日ごとに月末になるほど高度を上げながら西~南西方向へ移動します
21日、22日頃にはアルクトゥールスの上方へ移動して、26、27日頃にはアルクトゥールスの左(南側)南西側に移動して月末に向けて徐々に高度が下がって行くでしょう
ただ11月上旬には南西の「へびつかい」近くに移動後、徐々に高度が下がり始めるので注意が必要です
双眼鏡で彗星の探し方
ぜひ、双眼鏡片手に観てください
探索は桃〇が双眼鏡の視界とすれば下記のイメージ図のように捜してみて下さい

双眼鏡をある位置(夜空を四角い範囲で区切ると)右端上方を視界に入れたら、そこから水平に左へ「彗星が居るかも」の方向に動かし、少し視界を下げてまた逆方向に水平に行ったり来たり、レモン彗星が居るような範囲の天空を面で隅から隅へと双眼鏡の視界に入れて探索する感じです
ゆっくりと慎重に…それらしきもの(彗星)が視界に入れば「じっくりと観察」です
ぜひ試してみてください
コメント
ともちゃんさん
いつも投稿楽しませていただいてます。
レモン彗星の見頃は10月21日の日没後ですね。
生憎、西側には小高い山が連なる地域なんです。背伸びしたら見えるかな…
いつもお読み頂きありがとうございます
レモン彗星は10月21日に地球に一番近づきますのでベストと言えますが、月末頃まではおそらく徐々に高度が上がって来ると思います
観測地域にもよりますが、高度30°~40°ほど
地平線から拳を縦に3~4つ分ほど重ねた高さです
もう一つ日没が東の地方ほど早く17時ころ、西の方でも17時40分頃には暗くなると思います
日没後暗くなると直ぐに探してみて下さい
彗星は時間と共に太陽を追うように地平線に沈んでいきます
方角としては21日頃は西北西~西寄りへ、そして南西方向に移動していきます
出来れば、西方向水平線が見える海か、山の上から地平線の見える所に移動できればベストと思います
頑張って探してみて下さい
今後もよろしくお願いします。
K4G3さん
いつもありがとうございます
ごめんなさい、前回コメント返信させて頂きましたが、「21日以降月末にかけて徐々にレモン彗星の高度は上がる」のですが、27日以降になると今度は西の空に月が上弦の月(29日)に近づきつつありますので、月が19時、20時頃まで沈まず西の彗星の近くにいますので淡い光の彗星は観測し難くなるかも分かりません
やはりベストは新月の21日前後2日ほどの西の空の低い位置、「りょうけん座」のコルカロリと「うしかい座」のアルクトゥールスの近くにレモン彗星を探してください