カノープスを探そう
なぜ「まぼろし」なのか
カノープスは冬の星座「りゅうこつ座」の1等星です
全天のうち2番目に明るい星です
しかしながら日本からは「まぼろし~」と言えるほど見つけにくいのです

えっ!2番目に明るい1等星なのに?
そう実はカノープスは南の空の低い位置に見えるため日本からでは見つけにくいという事なんです
北緯37.9度より南でないと見えないです
(標高の高い山形県の月山〔標高1984m・北緯38度32分〕から見えた記録有)

へぇ~ちょうど高い山の上から
地平線の向こう側をのぞきこんだ感じか
出来るだけ南に行けばいいって事か
群馬県のぐんま天文台も36度35分で標高800メートルほどでカノープスをとらえておられます
金沢市辺りで北緯36度程
東京(北緯35度41分)~福岡(北緯33度)ラインでもカノープスは高度2度から4度の高さです
よほど標高の高い所か南の地域で南側地平線が開けていないと見えないです
カノープスは冬の大三角形(オリオン座・おおいぬ座・こいぬ座)から導くのが一番です
過去の投稿「冬の大三角形」を見て頂いただければ冬の大三角形を見つけれると思いますが下記写真にて簡単に説明します

中央の赤丸オリオン座のベテルギウスが分かる人は左(東)の方にこいぬ座の1等星プロキオン(黄丸)が見つけれると思います
オリオンの中央の三ツ星(橙丸)を延ばすように左(東)に目をやると1等星シリウス(青丸)が見つけれると思います
この3つをつなぐと冬の大三角形です
右上の緑丸のおうし座アルデバランが分かる人はそこから追って下さい
カノープスへの導き
下画像のように冬の三角形が分かればオリオン座の1等星ペテルギウス(橙丸)とこいぬ座の1等星プロキオン(緑丸)の中央辺りからおおいぬ座シリウス(青丸)を通過して(青矢印)さらに下に目をやると3倍ほど先に1等星カノープスを発見できるでしょう



別の方法としてはオリオン座の右上の星(ベテルギウスの右〔西)側の星)からオリオン座の三ツ星の右端を通り3倍半ほど下に延ばせば1等星カノープスが近くに見つけられると思います
2つの方法を併用して探していただければカノープスの位置は分かると思います
どうすれば見つけやすい
沖縄でカノープスは10度前後の高さに輝くので見つけやすくなります
丘の上や浜辺の南方向がひらけた場所で自分の手を伸ばしてこぶし一つ立てた高さが約10度ほどです
それ位の高度です
日本ではいかにカノープスが低い位置を通過していくかがわかるでしょう
沖縄那覇市で北緯26度12分、それで高度10度程なので南の地平線に光害のあるような地域ではほぼ「まぼろし」…なかなか条件的に見えないという感覚をお分かり頂けたでしょうか
カノープスを見つけて幸福に
カニープスは見ることが出来れば「長生きできる星」と言われています
中国では「南極老人星」「寿星」と呼ばれ幸運の星とも言われます
もしお住いの地域が北の方(北緯37.9度以北)であれば旅行の時にでも鹿児島、沖縄方面に行かれた時もしくはもっと南の海外へのご旅行の際はぜひカノープス発見に挑戦してみて下さい
見つける事ができれば幸運が訪れるかも知れませんよ
南方面への旅行計画のある方は、旅行自体の楽しさとそこに夜のカノープス探しをプラスα(アルファ)としてみてはいかがですか
そしてカノープス探索に挑戦して見事発見できれば幸せいっぱいで旅の最高の思い出になるのではないでしょうか
それでは今日も夜空を見上げ星を見つめて感動して幸せな気持ちになって下さい